COLUMN

まず一本、撮ってみる。そこから先は、別の話。

COLUMN vol.05 — 2026.05.07

動画を始めたいと思っていました。

でも、一本も撮れませんでした。カメラを調べて、レンズを調べて、編集ソフトを調べて。気づけば何週間も経っていました。撮影はゼロのままで。

「ちゃんとした機材が揃ったら始めよう」と思っていました。今思えば、それが落とし穴でした。

「準備が足りない」という気持ちの正体

動画を始めようとすると、最初にこれが来ると思います。

一眼レフが必要なのか。マイクはどれがいいのか。編集ソフトは有料じゃないとダメなのか。調べれば調べるほど、「まだ自分には早い」という気持ちになっていきます。

でも、少しだけ待ってみてください。

記録として残すだけなら、いまのスマホで撮れます。手ブレ補正もついていますし、明るさも自動で整います。まず自分のために一本撮ってみる、という段階なら道具は足りています。

足りなかったのは道具ではなく、「撮る」という一歩でした。
ただ、ここから先は別の話になります。自分のために記録することと、事業として誰かに伝わる映像をつくることは、まったく違う仕事です。何を削り、どの順番で見せ、どこで音を止めるか。そこを設計するのが、私の仕事です。

クオリティが低いと、恥ずかしい

これも、あのころの自分にはありました。

下手な動画を出すのが怖かったです。「こんなの見せられない」と思って、結局何も公開しませんでした。いや、そもそも撮ってすらいませんでした。

でも、考えてみると、最初の一本は誰かに見せるためのものでなくてもいいのだと思います。

好きな料理を作った記録でも、趣味の作業風景でも、散歩中に見つけた景色でも。「これを撮りたい」と思った瞬間を、そのままスマホで切り取るだけでいいと思います。見てもらうことより先に、自分が楽しめているかどうか。そちらの方がずっと大事だと、今は思っています。

「形になった」と感じた日のこと

初めて編集を終えたとき、小さく思いました。あ、これでよかったんだ、と。

完璧ではありませんでした。カットもぎこちなかったですし、音もそろっていませんでした。でも、自分が撮ったものが、ひとつの流れになって画面の中に存在していました。それだけで、なんだか嬉しかったです。

「形になる」という感覚は、やってみないとわからないものだと思います。どれだけ動画を見ても、どれだけ機材を調べても、この感覚だけは自分で撮ってみないと手に入らない気がします。

まず、一本。そこから先は別の話。

動画をやってみたいと思っているなら、今日スマホを持って、好きなものを一本撮ってみるのはどうでしょうか。

料理でも、植物でも、窓から見える景色でも。編集しなくてもいいですし、誰かに見せなくてもいいと思います。ただ、撮ってみる。

「ちゃんとしたものを作ってから」と思っているうちは、なかなか始められないのかもしれません。私がそうだったので、よくわかります。

完璧じゃなくていいと思います。まずは一本、自分のために撮ってみてください。
そのうえで「これを事業の武器にしたい」と思ったときは、そこからは一緒に考えさせてください。

一緒にやってみたい方も、大募集中です。気軽に声をかけてください。


金子浩之 / TINY PERK 横浜市金沢区を拠点に、映像制作者として活動しています。 アパレル業界15年→2023年フリーランスへ転身。

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